TUT Touch Typingはキーボードを見ずにタイピングをする「タッチタイピング」のための練習アプリです。打鍵時の姿勢やホームポジションなど、タッチタイピングを習得するための基礎の解説からはじまり、無理なく練習ができるように段階的に単語を増やす練習構成になっています。
このアプリを使って練習をすれば、初心者でも5時間程度で英文タッチタイピングを習得することができます。
TUT Touch Typingの特徴は、練習中に打鍵した文字は表示せず、1分間の練習が終わった後に一括で打鍵結果の正誤表示を行うことにあります。これはタッチタイピングの認知モデル研究の知見を活かした練習方法です。
練習用のテキストは、英文タイピングの練習に古くから使われてきた、ぺぺの教則本の例文(Personal Typing in 24 Hours, Philip S. Pepe)を採用しています。
起動後は英字入力モードで画面の指示に従って操作してください。操作はキーボードのみで行い、マウスは使用しません。
1つのレッスンは1分間の練習を8回繰り返して行います。8回の繰り返しのうち、最初の1回目はとにかく打ってみます。次の4回は間違いを気にせずに、どんどん打ち進めます。文字を打っている最中は、どの文字を打てばよいかを示すカーソルが動いていくだけで、打鍵した文字は表示されません。画面に表示された1行分の練習テキストを打ち終えたら、エンターキーを打鍵してください。次の練習テキストが表示されます。
1分が経過すると、打鍵結果が表示されます。打鍵結果が表示されたら、自分が間違えて打った単語が分かるので、それだけを画面の下の表示欄で練習します。間違えた単語がスムーズに打てるようになるまで練習しましょう。間違った単語が全部スムーズに打てるようになったら、次の1分間の練習を行ないます。これを繰り返します。8回の繰り返しのうち、最後の3回はスピードを落として正確に打てるよう練習します。
1分間の練習が終わった後に、自分が間違えた単語のやりなおし練習を必ず行ってください。やりなおし練習をせずに次の練習へ進んでは、タイピングは全く上達しません。1回の練習が終わった後は必ず間違いなおしをするようにしましょう。
レッスン11以降は、全ての文字を使った練習です。これらの練習テキストを「1分間の正打鍵数が120字以上、誤字が5字以内」で打てるようになることが練習の目標です。これが達成されるころには、英文を自由に打てるようになっているはずです。さらにタイピング作業を続けていると、単語単位で打鍵できるようになり、打ちたい単語を意識しただけで、つづりを意識しないで指が自然に動くようになります。
TUT Touch Typingの原型は、1980年代に豊橋技術科学大学 情報工学系 大岩研究室で開発されました。アプリの名前は豊橋技術科学大学(Toyohashi University of Technology)の略称であるTUTに由来します。その後、慶應義塾大学 環境情報学部 大岩研究室 (CreW Project)において、機能拡張やメンテナンスが行われ、現在も情報教育に活用されています。